もうすぐ球技大会。絶対優勝したい花野井くんはチームメイトと自主練に燃えています。だけど練習すればするほどほたるとの時間が減ることに悩み、さらにチームメイトとの距離感にも悩む花野井くんです。
花野井くんと恋の病【第23話】あらすじ「いい彼氏になりたいのに」
もうすぐ夏。高校では球技大会に向けて練習が始まりました。
優勝したクラスは翌日の食堂で好きなものを食べられる特典付きです。ほたるは大人気の「たけのこご飯定食」を目標に、バスケ練習にも力が入っています。
一方、花野井くんは圭悟くんと同じチームです。普段は学校行事に興味のない花野井くんも、ほたるのたけのこご飯のため、そしてほたるにいいところを見せるために練習から気合十分。バスケ部の圭悟くんに毎日練習に付き合ってほしいと頼みます。
すると圭悟くんはほかのチームメイトも誘ってくれました。
チームのみんなは、クラスではほとんど喋ることすらしない花野井くんが球技大会に気合が入っている理由に興味津々です。口ごもる花野井くんですがしつこく聞かれて「彼女にいいところを見せたいから」と、本音をポロリ。それを聞いて冷やかすみんなに花野井くんはついいつもの癖で「協力はしてほしいけど馴れ馴れしくしないで」と言ってしまいます。それでもその日から暇さえあればみんな一緒に練習するようになりましたが、その分ほたるに会う時間はすっかり減ってしまいました。
ほたるは花野井くんがチームメイトと上手くやれていることを喜んでいますが、花野井くんはほたるに会えないことでだんだんつらくなってきてしまいました。
ある日の放課後。その日も遅くまで練習の花野井くんは、ほたるのバイト帰りにもやっぱり会えません。そこまでしてみんなと練習しながらも、花野井くんはほたるのことを大事にできていない気がしてきました。そしてそんなモヤモヤから、練習後にみんなで何か食べて帰ろうとのチームメイトの誘いに「馴れ馴れしくしたいわけじゃないから」とつい言ってしまい、空気を悪くしてしまいます。
そして花野井くんはその足でバイト帰りのほたるの元へ走りました。会うなり抱き着く花野井くんにびっくりするほたる。
花野井くんは「いい彼氏になりたいのに、逆にほたるちゃんを疎かにしている気がする」と言います。最近の花野井くんはチームメイトとの雰囲気も良かったのにどうしたんだろうと思ったほたるは「私のことばっかり考えなくっていいんだよ？」と言ってしまいました。
すると花野井くんは悲しそうに「それがきっと普通なんだよね。でも僕はそんなに器用になれないからいつもほたるちゃんを一番に考えたいんだ」と言いました。
それを聞いて、花野井くんがみんなと仲良くなれて嬉しかったけど、花野井くんにとってはこんなに悩むくらい大変なことなんだ、とほたるは気づきます。そして同時に、花野井くんは本当はほたる以外も大事にしたい人で、でもみんなを大事にするって難しいからそう言っているのではないかな、と思うほたるでした。
『花野井くんと恋の病』23話「初めての球技大会」、本日発売のデザート5月号に載っております。デビュー作から今まで高校生が主人公の話ばっかり描いてるのになんやかんや学校行事の話をまともに描いたのは初めてな気がします。楽しい🏀✨24話に続くので来月も楽しみにしてもらえたら嬉しいです。 pic.twitter.com/W3xtpzbO2t
— 森野萌 (@megumi_ibara) March 24, 2020
花野井くんと恋の病【第23話】感想「ほたるからかっこいいって思われたい」
花野井くんがまさか球技大会に燃えているなんて…！と思ったら、理由はやっぱりほたるがらみでした（笑）。
それにしても、「たけのこご飯定食」はほたるのためだから花野井くんとしては通常運転ですが、今回は「いいところを見せたい」ことも理由のひとつ。もしかして、初めてのキスのときにほたるに言われてしまった「かわいい」発言がまだ尾を引いているのでしょうか？？バイト先の黒江主任にも相談してしまうほどだから、花野井くんはやっぱりほたるには「かっこいい」って思ってほしいのでしょうね。そんなこと（なんて言ったら花野井くんに叱られそうですが）にこだわっちゃうところがやっぱりカワイイ…（笑）。
でももう一つ深読みすると、花野井くんがほたると出会った小6の頃は、花野井くんは自分のことを「一番かっこ悪かったころの自分」と表現していました。その頃のことを未だにほたるに話せていないし、知られたら嫌われてしまうのではないかとまで思っています。だから、今ほたるの彼氏になれた自分はほたるにとって「かっこいい」存在でないと不安になってしまうのかもしれません。
そんなこんなでとにかく優勝したい花野井くんですが、予定外にチームメイトとも関わることになってしまいました。自称友達は作りたくない花野井くんだからあくまでも練習だけの付き合いにしたいのでしょう。でもチームメイトはまるで友達のように接してくる…。おそらく花野井くんはそんな空気感が嫌ではなかったと思います。でも花野井くんの理屈では「大切にできるのはひとつだけ」。だから友達になったとしても大切にすることはできないし、もし友達を大切にしてしまったらほたるを大切にできなくなる…そんな怖さが花野井くんを混乱させているのでしょう。
花野井くん、不器用すぎる…（泣）。
でもきっと今が頑張りどころ！
そして次回はきっと球技大会。
ほたるから「かっこいい♡」って思ってもらえるかな？
そしてチームメイトとの関係はどうなっていくのか…楽しみです！
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