ほたるへの気持ちが抑えられなくなってきている八尾くん。自分の悪いところを並べて、ほたるにはふさわしくないと思おうとしています。でもほたるは八尾くんのすごいところを並べて八尾くんを全肯定しました。その言葉に感動した八尾くんは言うつもりはなかったのに、ついほたるに告白をしてしまいます。
花野井くんと恋の病【第31話】あらすじ「八尾くんの告白」
ほたるへの気持ちをどう扱っていいのか悩んでいる八尾くん。
バイトの先輩である里村さんに相談すると「いかに自分がその人にふさわしくないか理由を並べて、好きという気持ちを消すんです」と教えてもらいました。
それでも3日連続でほたるの夢を見てしまいます。
お祭りの日の朝、八尾くんは徹夜で仕事をしていたお母さんの代わりに朝食を作り妹たちの世話をしながら、自分の悪いところを考えていました。
チャラくて、誰にでも優しくして、人の気持ちがわからない…八尾くんは、今までに言われたことのある言葉を思い返して落ち込みます。
そしてバイトが終わってから妹たちが待つお祭り会場へ向かうと、そこには酔っ払いに絡まれたほたるがいました。
思わず助けに入り、ほたると手を繋いだまま酔っ払いから逃げました。
するとそこに、ほたるとはぐれてしまっていた妹のともちゃんがやってきました。
お姉ちゃんを取られてしまって花野井くんに嫉妬しているけれど、今日はほたるとふたりでお祭りに来られたので喜んでいたともちゃん。それなのにほたるがいつの間にか別のイケメンと一緒にいるの見て一気に不機嫌になってしまいました。
でもそれに気づいていない八尾くんは、またさっきの酔っ払いと鉢合わせると危ないから一緒にお祭りをまわろうと提案しました。それを聞いたともちゃんは「私は友達とまわるからいい」と断り、ほたるに「不潔‼」と耳打ちしました。
言われたほたるはショックで、ともちゃんがいないなら帰ることにしました。
そして八尾くんは「危ないから」とほたるを送ります。
帰り道、八尾くんと一緒に線路沿いを歩くほたるでしたが、下駄の鼻緒で足の指が擦り切れてしまいました。八尾くんはほたるを気遣って腕につかまるように言いましたが、同時に「こういうことしちゃうからダメなんだよな」と自己嫌悪。男女の距離感がわかっていなくて余計なことばかりしてしまう、とへこんでしまいました。
でもそんな八尾くんに、里村さんを励ます会の帰りに八尾くんが里村さんを追いかけたことをすごいと思ったこと、そして「自分が泣きそうなときに優しくされたらどんなに嬉しいか知っているから、私は八尾くんみたいな人になりたかった。」とほたるは言いました。
それを聞いた八尾くんは、ほたるに愛されたらどんなに幸せだろうと思い、つい「好きだ」と言ってしまいました。
でもその言葉はちょうど走ってきた電車の音にかき消されて、ほたるの耳には届きませんでした。
ほたるを奪いたいわけでもないし、困らせたくないのに気持ちが溢れだして止まらなくなり始めている自分に戸惑う八尾くんでした。
明日発売のデザート3月号に『花野井くんと恋の病』31話掲載されてます。まったくといっていいほど花野井くんが出てこない回なんですが(すみません…)個人的には思い入れのある大事な回になりました。よろしくお願いします。 pic.twitter.com/tVqYYFVYsP
— 森野萌 (@megumi_ibara) January 21, 2021
花野井くんと恋の病【第31話】感想「八尾くんの切ない恋」
八尾くん、切ない…（泣）。
八尾くんはほたるへの気持ちを自覚してしまったけど、ほたるが幸せならそれでいいっていうスタンスなのですね。しかもそれは自分のためではなく、ほたるを困らせたくないから。さすが、超お人好しです。
でも理性ではそう思おうとしていても、気持ちはすでにだいぶ暴走している様子。3日連続ほたるの夢を見ちゃうなんてね…。でもだからこそ、どうにかして気持ちを抑えるために「いかに自分がほたるにふさわしくないか」を数えるなんて、本当に切ないです。
でも、これって中学生の花野井くんがギンジさんに言っていた「（ほたるは）僕なんかが手をのばしていい存在じゃなかった」という言葉とシンクロします。
もしかしたら、花野井くんと八尾くんは性格は正反対に見えるけれど、実は似ているのかもと思ってしまいます。自分のことをダメな奴だと思っているところも、モテるのに付き合ってみるとすぐに振られてしまうところも…（笑）。
でも、中学生の花野井くんには「自分がどんな人間だろうとこの人がいいと思っちまうのが本当の恋だ。」と言ってくれるギンジさんがいました。花野井くんが友達と呼べる相手はギンジさんたったひとりでした。それでもそのギンジさんの言葉は今でも花野井くんを支えています。
対して八尾くんは人当たりが良くいつもクラスの人気者で、友達と呼べる相手もたくさんいます。それでも自分のことを肯定できるような言葉をくれたり、支えになるような友達はいなかったのかもしれません。
う～ん、「友達」って数が多ければいいわけじゃないですね。深いです。
そしてそんな八尾くんをほたるは「八尾くんみたいになりたかった」ときっぱりと全肯定！これじゃ惚れちゃうのも、思わず告白してしまうのも無理ない…。ほたるがイケメン過ぎます（笑）。
そして、八尾くんは自分のことをすごいダメ人間と思っているにも関わらず、それでもほたるがいいと思ってしまうのはギンジさんの言うところの「本当の恋」ですね。…切ない。
八尾くん、キミは全然ダメなんかじゃないです。
絶対幸せになってほしいキャラですよね（泣）。
そして花野井くん、早く帰ってきて～！
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