小学校の頃のことを思い出していたのんちゃん。そんなときほたるが目の前に現れ、花野井くんが本気でのんちゃんを傷つけるつもりはなかったことをほたるは聞くことができました。また、のんちゃんはほたるの素直な気持ちを聞き、心から謝ることができました。
花野井くんと恋の病【第41話】あらすじ「のんちゃんの過去」
のんちゃんは小学生の頃を思い出していました。
地味でクラスの中でもなんとなく余ってしまう、似たもの同士ののんちゃんとほたる。
家に帰ると彼氏にフラれて酔っぱらっている母親に「せめてもっと可愛く産んであげられたら」と謝られるような毎日でした。
それでも素敵な恋ができると信じていたし八尾くんのことが大好きだったけど、いつの間にかほたるが八尾くんと仲良くなっていて、「本当は好きなんでしょ?」と聞いても否定し続けたほたる。
ある日、のんちゃんのママが再婚することになり転校が決まりました。
八尾くんに会えなくなる前に告白をしたけどダメで、八尾くんはほたるのことが好きなんだろうと思ったら、のんちゃんはとても惨めな気持ちになってしまいました。
そして怒りに任せてほたるの髪を切ってしまったのです。
我に返ると自分がしたことが怖くなり、そのまま引越しました。引っ越してからは新しい自分になろうとお化粧、しぐさ、全部男の子の好みに変えたのんちゃん。でも結局女の子には嫌われ、男の子には都合のいい女扱いされただけでした。
うまくいかない毎日に絶望していたのんちゃんは、ふと、あの日にほたるの髪を切ったからそのバチが当たっているような気がして、あの日をなかったことにしたい―そう思ったのでした。
そんなことを思い出しながらのんちゃんが歩いていると、なんと高校の校門の前にほたるがいます。
のんちゃんを探しているようで、まわりの生徒に聞いて回っていました。咄嗟に隠れると、ほたるはのんちゃんのクラスメイトの女子に「佐倉さん(のんちゃん)って昔から男子にはキラキラ~って感じで話しかけるの?」とバカにした態度で聞かれています。
するとほたるは「のんちゃんが男の子と話すときにキラキラしているとしたらそれはすごく頑張っているんだと思います。部活や勉強を頑張るみたいに恋を頑張っているんじゃないでしょうか」と答えました。
それを聞いてのんちゃんは恥ずかしくなって走ってほたるを連れ去ってしまいました。
ほたるはのんちゃんに「あの日花野井くんと何があったのか全部教えて」と言いました。
のんちゃんは、花野井くんは自分のことをハサミで脅したけど、「本当にやるわけないじゃん。君がやったことはこれくらい怖い事なんだよ」と言ったことをほたるに教えてくれました。
するとほたるは「良かった…切るつもり…なかったんだ…」とその場にへたり込みました。
そしてほたるは「花野井くんはほたるがのんちゃんを許すと思っているけれど、そんなの無理なくらい怖かった」とのんちゃんに伝えました。そして「傷つけられたことを忘れられないのと同じように、のんちゃんとの思い出も忘れられないから、だから苦しい」と泣きました。
それを聞いたのんちゃんは初めて心からほたるに謝ることができました。
一方、八尾くんはバイト終わりに花野井くんに「話がしたい」と声をかけました。
昨日発売のデザート3月号に花野井くんと恋の病第41話載ってます。ほたるがんばりました。3月11日発売の10巻にはこの話までが収録されます。10巻は通常版とファンブックつきの特装版の2種類あります。よろしくお願いします~! pic.twitter.com/OehzWQubhh
— 森野萌 (@megumi_ibara) January 25, 2022
花野井くんと恋の病【第41話】感想「のんちゃんと向き合ったほたる」
のんちゃんの過去が初めて明かされました。これまでは、「ほたると仲良しの女の子だったけど、八尾くんと仲良くなったほたるに嫉妬してほたるの髪を切ってしまった子」ということしかわかっていなかったので、単に「ひどいなぁ」としか思っていませんでしたが、なかなか複雑な家族環境だったみたいですね。だからと言ってほたるにしたことが許されるわけではありませんが…
それにしても、ほたるがのんちゃんのクラスメイトに言った「部活や勉強を頑張るように恋を頑張っている」というのは前にほたるが「花野井くんに見合う彼女にならないと」と思っていた時に花野井くんが言ってくれた言葉とほとんど同じで驚きました。花野井くんは「僕が見た目から変えようと頑張っていた時にほたるちゃんは何もしていなかったわけではなくて、別のことに一生懸命だった」とほたるに言ってくれて、ほたるがその言葉に救われたことがありました。自覚があったかはわかりませんが、それほど花野井くんが言ってくれた言葉がほたるの中に溜まっているのですね。
今、なかなかつらい状況の二人だけど、それぞれの友達に支えられているだけでなく、二人で過ごした時間の中でお互いにかけてきた言葉も支えになっているようです。
そしてほたるは一番聞きたかった「本当に切るつもりはなかった」という花野井くんの言葉を聞くことができました。どうやらほたるにとっては、のんちゃんが花野井くんを許すかどうかは関係なかったみたいです。
もし花野井くんが本当に切るつもりだったら、実際に切られた怖さを知っているほたるは花野井くんを信用できなくなってしまうから、これ以上付き合っていくことはできないと思っていたのでしょう。でも花野井くんは本当には切るつもりは最初からなかった…。この違いはほたるにとっては雲泥の差です。
これならきっとほたるはこれから花野井くんとの関係を修復に向けて進めていくことになるのでしょうね!
良かった!!
とは言え、今度は八尾くんが何やら動き出しました…。
何やら不穏な空気感です。
コメント