大正時代に創設され、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』。歌劇団のスターとなるべくその音楽学校に入学した、渡辺さらさをはじめとする少女たちの青春物語「かげきしょうじょ!!」
この記事では、「かげきしょうじょ!!」第1話のあらすじと感想を紹介します。
かげきしょうじょ!!【第1話】あらすじ「紅華歌劇学校で歌劇団のスターを目指す!」
渡辺さらさ達が神戸の紅華音楽学校の100期生として入学してから数ヶ月。毎日朝から夕方までレッスンをうける日々も日常となり、予科生達は皆、基礎を学ぶばかりの日々に少し飽きてきていました。ある日の座学の講義で、渡辺さらさは担当教員である安藤先生に、実技もやりたいと提案します。先生達の「表現力」の言い方を次々と真似るさらさの演技はそれぞれの先生にそっくりで、安藤先生もさらさの観察力の良さを認めます。しかし実技の講義は認められず、結局その日はいつも通り座学を受け、生徒達は寮に帰りました。
寮に帰ると、さらさに16本の赤い薔薇の花束が届いていました。明日はさらさの誕生日だったのです。花束の差出人は匿名で、周りの生徒達はさらさの彼氏じゃない?とからかいます。さらさが彼氏だと言っているのは、SNSの「bot」という人物です。さらさの友人の奈良田 愛は、それが歌舞伎の梨園名家・美里屋の宗家16代目 白川歌鴎(かおう)の座を継ぐのではといわれている白川暁也(しらかわあきや)であることを知っていました。実際の薔薇の差出人は、暁也の兄弟子である歌舞伎役者の白川煌三郎(こうざぶろう)でした。
次の日、劇場裏側に集められたさらさ達予科生は、安藤先生に連れられ舞台の裏方の仕事を見に行きます。最初に衣装の制作現場に向かったさらさ達は、細かな手作業での飾り付け、ドレスの山、かつらやシューズづくりなど豪華な衣装に目を奪われます。揃って挨拶する予科生たちは、初々しい様子でスタッフを和ませ、なかでも元JPXという人気アイドルグループのメンバーだった奈良田愛と、背が飛び抜けて高く人一倍目を輝かせていた渡辺さらさは特にスタッフ達の目にとまりました。大道具の製作所では、本物そっくりの舞台セットをスタッフ達がつくっていました。大道具スタッフに声をかけられたさらさは、いつかトップスターになると宣言します。安藤先生が生徒達を集めるなか、奥の扉が少し開いていることに気づいたさらさは、吸い込まれるように扉の向こうに行ってしまいました。気づいた愛が声をかけますが、時すでに遅し。さらさは扉の向こう側・舞台上に突っ立っていました。舞台に立ったさらさは、幼い頃、歌舞伎の舞台に立った日のことを思い出します。トップになるのに必要なのは、努力と、生まれ持ったスター性と、チャンスを引き寄せる強さです。舞台上に誰かがいることに気づいた照明スタッフがスポットライトをつけると、目をキラキラさせながら照明をあびる渡辺さらさが浮かび上がりました。
かげきしょうじょ!!【第1話】感想「華やかな歌劇団の世界と初々しい予科生達の青春」
紅華歌劇音楽学校の予科生達の初々しい様子と、渡辺さらさのキラキラした目が印象的な『かげきしょうじょ!!』第1話でした。日々レッスンや講義にいそしみ、夢に向かって頑張っている生徒達がまぶしく、楽しい物語になっていきそうだと思いました。
『かげきしょうじょ!!』の物語の設定は、宝塚歌劇団と宝塚音楽学校がモデルとなっています。有名な宝塚歌劇団ですが、歌劇団で活躍するためには宝塚音楽学校を受験し、面接やバレエの試験など狭き門をくぐりぬけて合格しなければなりません。宝塚音楽学校の倍率は、20倍にもなることがあるそうです。音楽学校は予科と本科の2年制で、レッスンや講義を受けて劇団員としての知識や技を身につけます。
渡辺さらさは、ことあるごとに「オスカル様になる!」「トップスターになる!」と宣言しており、自分の夢に向かって突き進んでいくまっすぐさがとても素敵でした。さらさが憧れている「オスカル様」は宝塚歌劇団、本作品内では紅華歌劇団の有名なミュージカル作品『ベルサイユのばら』の主人公です。さらさは小さい頃に歌舞伎の舞台に立ったことがあり、歌舞伎界との繋がりもあるようですが、なぜさらさが紅華のスターに憧れ、紅華歌劇団に入ろうと思ったのか気になります。さらさの友達である奈良田愛は元有名アイドルだったようで、色々な背景をもった生徒達が集まっているのかもしれません。厳しい入学試験をくぐり抜け、予科生になったさらさ達ですが、そのなかでもトップスターになれるのはほんの一握りです。大変だとは思いますが、さらさ達が夢を叶えられるといいですね!
紅華スターへの青春物語の幕開けである第1話でした。第2話では、どのような講義を受けるのでしょうか?ワクワクします!
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