大正時代に創設され、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』。歌劇団のスターとなるべくその音楽学校に入学した、渡辺さらさをはじめとする少女たちの青春物語「かげきしょうじょ!!」第9話では、新学期がはじまり大運動会に向けて準備がスタートしました。さらさは名誉教授・国広先生のことを“迷子のおじいちゃん”と勘違いし、お尻で突き飛ばしてしまいます。
この記事では、「かげきしょうじょ!!」第10話のあらすじと感想を紹介します。
かげきしょうじょ!!【第10話】あらすじ「千秋と千夏、仲のよい双子の間に…」
紅華音楽学校の名誉教授である国広先生を、さらさが“迷子のおじいちゃん”だと勘違いしていたことについて、予科生全員で謝ります。国広先生は、第二話でさらさに助けられたことを話し、笑って許してくれました。専科の人たちもさらさの失敗を許してくれたようですが、練習が終わった後、予科生たちは「本当に怖いのは本科生だ」と話し合います。案の定、本科生の聖(ひじり)はさらさの直属の先輩であるリサに、さらさに対してもっと厳しく叱るように言います。リサにその気はないようでしたが、聖は「怒られた理由を考えさせなきゃダメなのよ!」と言います。
1週間後、さらさが改めて専科の人たちに謝ると、専科の人たちは気にしてないようで、明羽が焦って“ケツドン”と繰り返していたことを笑っていました。休憩時間、予科生の沢田千秋(さわだちあき)は専科のミレイのタオルを拾ったことから、ミレイと話すきっかけを得ます。千秋はミレイが演じた時のジュリエットが大好きだったようで、授業でジュリエットを演じた時にミレイを意識したと話します。その様子を、千秋の双子の姉・千夏(ちか)が見ていました。
練習後、ミレイは予科生に連絡事項を伝えて忘れたことを思い出します。ミレイは残っていた予科生のなかに千夏を見つけますが、千秋と千夏が双子だと知らないミレイは、千夏のことを千秋だと勘違いし、「さっきの、予科のジュリエットちゃん」と呼びかけます。千夏はミレイと目があったものの、無視して立ち去ってしまいました。
千夏と千秋は、紅華好きの母親の影響もあり、2人で紅華に憧れ、2人で紅華音楽学校への入学を目指してきました。ところが初受験の年、千夏は受かったものの千秋は不合格になってしまいます。ショックで部屋に引きこもってしまった千秋に、千夏は「私、紅華の入学見送るから」と言い、「2人一緒に入学しよう」と抱きしめます。
次の練習のとき、ミレイは千秋に、「私が呼び止めた時に無言で立ち去ったでしょう」と叱ります。身に覚えのない千秋は混乱します。その後ろで千夏は、(私は悪くない、私は千夏で千秋じゃない)と心の中でつぶやいていました。
かげきしょうじょ!!【第10話】感想「『私は千夏で、千秋じゃない』」
さらさが国広先生のことを勘違いしてしまった件については解決したものの、仲の良い双子・千夏と千秋の間に亀裂が入ってしまった第10話でした。千秋は、身に覚えのない話であこがれのミレイに叱られてしまって半泣きになっていました。千夏のなかには複雑な思いがあるようで、最後の場面では心の中で、「私は千夏で、千秋じゃない」と固く唱えていました。双子でいつも一緒に行動することが多いからこそ、色々思うところもあるのだと思います。千秋が目を輝かせて、実技の授業でジュリエットを演じたことをミレイに話している姿を、千夏は硬い表情で見ていました。千夏は、発表のときはさらさや愛と同じグループで、乳母を演じていました。同じグループに元人気アイドルの愛がいたことで、遠慮した部分もあったのでしょうか。姉妹だからこそ、余計に羨ましく思ったり、素直に行動できなかったりすることもあるのかなと思いました。ミレイの誤解が解けて、千夏のモヤモヤした気持ちも晴れるといいなと思います。
さらさの失敗の件は、無事に丸く治まったようで何よりでした。ただ、本科生の聖は納得がいっていないようで、まだ怒っているようです。紅華というヒエラルキーがしっかりした中では、一つ上の先輩というだけで立場が完全に上なので、さらさが必要以上に先輩に怒られたりいびられたりしないことを祈るばかりです。聖は他のシーンでもちょくちょく嫌味を言ったり後輩に注意したりする「怖い先輩」なイメージが強いですが、彼女にも彼女なりの理由があるのでしょうか…。
第10話でうまれてしまった、沢田姉妹の溝。第11話で解決できるのでしょうか。それとも…?続きが気になります!
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