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かげきしょうじょ!!【第2話】あらすじと感想「苦難を乗り越えて蘇る紅華歌劇団!」

かげきしょうじょ!!【第2話】あらすじと感想「苦難を乗り越えて蘇る紅華歌劇団!」 かげきしょうじょ

大正時代に創設され、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』。歌劇団のスターとなるべくその音楽学校に入学した、渡辺さらさをはじめとする少女たちの青春物語「かげきしょうじょ!!」第1話では、さらさ達が実技の授業をやりたいと安藤先生に提案しましたが、却下されてしまいました。その後、さらさ達予科生は授業の一環で紅華歌劇団の衣装や大道具の制作現場を見学に行きます。
この記事では、「かげきしょうじょ!!」第2話のあらすじと感想を紹介します。

かげきしょうじょ!!【第2話】あらすじ「元脚本家・国広先生が見てきた紅華歌劇団の歴史」

さらさがまだ幼かった頃、さらさは助六にはなれないといわれた、といじけていました。お祖母ちゃんは、そんなさらさを見て、紅華歌劇団ごっこをしよう、とカセットテープを取り出しました。
紅華音楽学校の職員室では、職員会議が行われていました。安藤先生が、予科生のカリキュラムに実技を少し増やすことを提案していたのです。しかし、紅華歌劇団の脚本演出家であり、紅華音楽学校の名誉教授である国広先生は、見聞を広めるのが先だと頑なに反対していました。会議後、同じく教員の高木先生は、80歳を過ぎても月に2回は教えに来る国広先生の紅華愛は本物だととりなします。
翌日、散歩に来た国広先生はベンチに座ると、昨日の会議を思いだし怒りに震えていました。国広先生がカッと目を開けると、さらさが国広先生の顔をのぞき込んでおり、驚いた国広先生は咳込んでしまいます。落ち着いた国広先生は、さらさが紅華音楽学校の生徒であることに気づきますが、さらさは国広先生をお爺ちゃんと呼び、国広先生のことをまったく分かっていないようです。国広先生は失望しますが、名前も帰り道も忘れてしまったお爺ちゃんなのだと勘違いしたさらさは、もう少し一緒にいますね、と言い出します。さらさと紅華の話をするうち、国広先生は、昔自分は紅華の舞台に立ちたかったのだと話し始めました。男性は紅華には入れないと知った国広少年は、当時の紅華スター「白バラのプリンス」に紅華の脚本家になりたいから台本を見せてほしいと頼み込みます。少年の熱意を見た白バラのプリンスは、新作の台本にサインをして国広先生にプレゼントしました。
『巴里(パリ)の白い花』が一番思い出深い、と話す国広先生に、さらさは「いいですよね!」と返します。かなり昔の作品でしたが、さらさはおばあちゃんに教わっていたのでした。学校は楽しいか、と尋ねる国広先生に、さらさは「はい!」と元気よく返事をし、そのあと演技の授業が増えるよう先生に提案してみたけれど頓挫している、と残念そうに付け加えました。実技の授業を増やすことが生徒からの提案だったことを知り、国広先生の頑なだった気持ちがほぐれます。
校門まで歩く途中、さらさがもらった台本がどうなったのか尋ねると、国広先生は空襲で燃えてしまったと答えました。空襲で焼け野原になり、紅華の脚本家もあきらめようとしていた国広少年の前に現れたのは、白バラのプリンスでした。紅華は何度でも蘇る、そんな想いで復興し上演したのが、国広先生作の『巴里の白い花』だったのです。号泣する国広先生の手を握り隣に立っていたのは、白バラのプリンスでした。
紅華音楽学校の授業が始まり、いつものように講義がスタートします。安藤先生は皆に、演技の授業が認可されたことを伝えました。その頃国広先生は、病室に来ていました。ベッドにいるしわしわのお婆ちゃんに白いバラを渡しながら、国広先生は「この白いバラが一番にあうのは君だよ、白バラのプリンスよ」と声をかけるのでした。

かげきしょうじょ!!【第2話】感想「“紅華は滅びない、何度でも蘇る”」

国広先生と白バラのプリンスの人生の歴史に感動する第2話でした。白バラのプリンスのことは思い出にとどまるのかな、と思っていたので、最後のシーンでお婆ちゃんになった白バラのプリンスが出てきたときは、とても驚きました。戦争、復興、色々な苦難を乗り越えて紅華をつくってきたことが、最後の国広先生と白バラのプリンスに刻まれているしわからにじみ出てきていて感動しました。それとともに、紅華歌劇団の歴史の長さも感じました。モデルとなっている宝塚歌劇団も、戦前からずっと存在していて、手塚治虫などの有名人をはじめ多くの人を魅了していたそうです。戦争で歌劇どころではなくなり、1度は壊れてしまった歌劇団が、戦後、“紅華は滅びない、何度でも蘇る”という強い意志で再上演されるようになったシーンも感動的でした。自分の書いた『巴里の白い花』が上演され、大粒の涙をボロボロと流す若き日の国広先生の姿に、読んでいるこちらも胸がいっぱいになりました。
さらさは最後まで国広先生のことを「紅華の大ファンのお爺ちゃん」と勘違いしていたようで、さらさの天然具合も楽しかったです。国広先生もさらさに「お爺ちゃん」と呼ばれて驚き、最初は腹を立てていたようですが、さらさの「プロファンなんですね!!」という言葉は、そうかもしれん、と受け入れており、さらさの思わぬ言葉が国広先生の心に響いたのかなと思いました。
演技の授業が認可され、大喜びの予科生達。演技の指導はどのような感じなのでしょうか?第3話も楽しみです!

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