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かげきしょうじょ!!【第4話】あらすじと感想「さらさに必要なのは…個性!?」

かげきしょうじょ!!【第4話】あらすじと感想「さらさに必要なのは…個性!?」 かげきしょうじょ

大正時代に創設され、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』。歌劇団のスターとなるべくその音楽学校に入学した、渡辺さらさをはじめとする少女たちの青春物語「かげきしょうじょ!!」第3話では、実技演習で発表する『ロミオとジュリエット』に向けて班に分かれて練習するというストーリーでした。
この記事では、「かげきしょうじょ!!」第4話のあらすじと感想を紹介します。

かげきしょうじょ!!【第4話】あらすじ「凸凹な演技と憑依型のさらさ」

いよいよ『ロミオとジュリエット』の発表の日がやって来ました。みんなで講堂に移動して準備をします。なぜ安藤先生は実技の授業をやる気になったのかと考える薫に、さらさは「みんなでどれだけ楽しめるか、一生懸命になれるか、のためじゃないですか?」と答えました。さらさ達のE班は最初に発表することになります。
発表がはじまりました。安藤先生は、発表している生徒たちの目の前に机と椅子を置いて生徒たちの演技を評価していました。ロミオ役の薫は、安藤先生の反応をちらちらと確認しながら演技をしています。乳母役の沢田千夏は、間違えて同じセリフを2回言ってしまいましたが、何とかアドリブでやり過ごしました。安藤先生は、さらさがティボルトの配役だと知ると、「ミスキャストなんじゃないの?」と心の中で苦笑いします。しかし、いざ登場したさらさの表情をみて、安藤先生は驚きました。眉間にしわを寄せ、鋭い目つきをしたさらさは、普段とはまったく別人のようです。初めてグループで練習したときは驚くほど下手な演技をしていた渡辺さらさは、紅華のDVDを見たあと、一夜にして生まれ変わり、グループのメンバーを驚かせたのでした。ジュリエット役の奈良田愛が登場します。元アイドルなだけあり、堂々として華がある愛でしたが、ロミオへの恋心が感じられません。そして愛は、お客さんは安藤先生1人の想定で演技しているようで、やたらと演技中に安藤先生と目が合うのでした。
演技が終わり、安藤先生からのアドバイスタイムになります。安藤先生はまず、ホール満席・2500人の客に見られている想定で演技するよういいます。その後、愛の愛想の無さや、千夏の乳母らしからぬ身体の使い方、薫の評価を気にして演技に集中していないところなどを指摘します。最後にさらさに対し、安藤先生は「あんな風に憑依できるのは一種の才能だ」といいます。続けて、「でもそのままだとトップにはなれない」ともいいました。さらさが演じていたのは、紅華歌劇団冬組の里美星のティボルト。スターシステムの紅華歌劇団はトップの個性に左右され、舞台がつくられていきます。歌舞伎の家で生まれ育ったさらさは、もういない過去の名優たちを現代にそのまま蘇らせることが良いのだと言われて育ってきました。歌舞伎と異なり、個性を求められたさらさは困惑してしまいます。

かげきしょうじょ!!【第4話】感想「さらさの才能がすごい!皆の伸びしろが楽しみな演技」

ついにさらさ達のグループの発表でした。皆足りていないところが多く凸凹な演技でしたが、そこが初々しくかわいらしくもありました。さらさの憑依型の演技には驚きました!!はじめてグループでセリフを読み合わせたときには感情も乗らず小さな声で、驚くほど下手の演技をみせていたさらさでしたが、一晩DVDを繰り返し観てそこからすべてを吸収したのでしょう。目にライトが映るよう計算された目線の位置や手のあげ方などまで完璧に再現されていて、さらさの観察力と再現力に舌を巻きました。愛はさらさの演技の変貌ぶりを、“さなぎから蝶になるどころではなく、幼虫から蝶になったよう”と表現していて、まさにその通りだと思いました。オーラや雰囲気まで変えることができるのは、憑依しているとしか言いようがありません。しかし、それでトップになれる甘い世界でないのが紅華歌劇団だったようです。演技後、里美星のトレーサーではなく、さらさのティボルトが求められることを指摘されたさらさは、ひどく困惑してしまっていました。歌舞伎では、過去の名優の演技を口頭で受け継ぎ、代々それを再現していくのが良いとされているというのを読み、歌舞伎と歌劇団で、同じ舞台演者でも価値観が大きく違うことが分かりました。個性を全く求めずいかに再現するかが重要な歌舞伎と、演じる人によって変わっていく舞台が求められる歌劇団、その違いが面白いと感じました。観察力があり、憑依したような演技ができる才能溢れるさらさが個性も出せるようになった暁には、紅華歌劇団きっての名優になりそうです。
奈良田愛も、華はあるものの感情を表現しきっていない演技でみていて面白かったです。安藤先生は「このジュリエット、全然恋してねーー」と心の中で突っ込みをいれていましたが、本当に恋をしている高揚感が全然ない演技でした…。皆伸びしろがたくさんあるので、今後成長いていくのが楽しみですね!!
他の班の発表はどうだったのか、個性を指摘されたさらさはどうするのか…。次のお話も気になりますね。お楽しみに!

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