後宮で働く猫猫(マオマオ)が、薬師の知識で事件の謎を推理する中華系ミステリー「薬屋のひとりごと」
第15話では、園遊会で里樹妃に毒を盛ろうとした犯人だと噂されている侍女が亡くなるという事件が起きました。噂では自殺ということになっていますが、他殺の可能性もありそうです。
この記事では、「薬屋のひとりごと」第16話のあらすじと感想をお伝えします。
薬屋のひとりごと【第16話】あらすじ「里樹妃が狙われた事件の真相-謎は深まる…?」
猫猫は、壬氏にいわれて柘榴宮に手伝いに来ていました。柘榴宮の主・阿多妃は、中性的な凜々しさのある美しい妃でした。柘榴宮の侍女頭・風明(フォンミン)に従い、猫猫は作業を進めていきます。柘榴宮の侍女達は優秀で、皆良い仕事をしていましたが、なかでも風明は群を抜いていました。人当たりが良く他人を良く褒め、侍女達をうまく扱い、自分自身も率先して働いていました。後宮に来なければ良い妻になっていただろう、と猫猫は想像し、妃への忠誠心から結婚しなかったのだろうか、と推測します。四夫人の位を下ろされるなら、1番年齢の高い阿多妃である可能性が高いのですが、その前に妃の位に空席が出来たら、阿多妃が位を下げられることはありません。熟れた果実にしか反応しない皇帝は里樹妃のもとには通っていないと考えられ、もし侍女が阿多妃のために毒殺を行うのなら、里樹妃を狙うのはおかしくありませんでした。猫猫は、考え事を続けながら作業を進めます。その途中で、たくさんのハチミツをみつけた猫猫は、風明の実家が養蜂を営んでいることを知りました。さらに、里樹妃とその毒味役の侍女が、コソコソと柘榴宮に来ているところも見かけます。
その夜、作業を終えた猫猫は、柘榴宮で一晩過ごすことになります。風明は、猫猫を自分の部屋に呼び、毛布を猫猫に差し出しました。毛布を受け取りつつ、猫猫は風明の部屋に纏足用の靴が片方落ちていることに気づきます。
後日、壬氏に呼び出された猫猫はこれらのことを話し、風明が事件に関わっているかもしれないと伝えます。壬氏は「褒美」としながら自分の手で蜂蜜をすくい、猫猫になめさせようとします。必死で拒みながら、猫猫は蜂蜜に関してあることに気づきました。
猫猫は高順に頼み、里樹妃の住む金剛宮にやって来ます。猫猫は里樹妃に、蜂蜜が苦手である理由について尋ねます。里樹妃は、赤子の頃に誤って蜂蜜を口にし、危険な状態に陥ったことを話します。話の途中で、里樹妃の侍女達が会話を邪魔してくることもありました。彼女たちは、里樹妃をいじめる一方で、外部から来た人間を非難してあからさまに里樹妃をかばうことで、里樹妃の味方を演じていたのでした。猫猫は、壬氏の名前をもちだして、侍女達の妨害をやめさせます。猫猫は里樹妃に、風明と面識があるかどうか、重ねて尋ねました。里樹妃は動揺します。猫猫は、風明と里樹妃の関係について詳しく尋ねました。
金剛宮から戻ると、猫猫は高順に頼んで後宮の出来事をつづった記録書を読み始めました。そして、現帝がまだ東宮であった頃に阿多妃と現帝の間で男児が生まれたこと、その男児が乳児の頃に亡くなったこと、現帝と阿多妃が乳兄弟であることなどを知ります。そして、現帝と阿多妃の子をとりあげたのは、なんと猫猫の師匠だったのでした。
薬屋のひとりごと【第16話】感想「阿多妃の子を取り上げたのは、猫猫の師匠!?」
里樹妃を狙った事件、下女が亡くなった事件の真相を調べていた猫猫でしたが、どんどん謎が深まっていく第16話でした。妃達の深い事情や後宮の歴史も絡んでおり、帝や妃達、下女達の深い関係性を調べていかないと、事件の真相にはたどりつきそうにありません…。そして今回、まさかの場面で猫猫の師匠も登場しました…!!阿多妃の子をとりあげたのは、猫猫の師匠だったようです。猫猫は、何となくそんな気がしていた、と納得するも驚いた様子でした。後宮にある薬草が、誰かが移植してきたもので猫猫が前から使っていたものと似ていたこと、また猫猫の師匠が片膝の骨を抜かれた元宦官で、花街の薬師としてはもったいないほどの医術をもつことから、猫猫は、師匠が後宮の医者だったことが腑に落ちたようです。読者としては、まさか猫猫の師匠が関係していたなんて思ってもみなかったので本当に驚きました…。猫猫の師匠は、どういう経緯で片膝の骨を抜かれてしまい、後宮医をやめることになったのでしょうか…?どうやら今回の事件と深く関係していそうです。
さらに、里樹妃と風明が、互いに知り合いであることも分かりました…。里樹妃は、風明の名前を聞いて動揺しており、何か深い事情がありそうな様子です。風明を知っているということは、阿多妃とも深い関わりがあるのでしょうか…?
謎が謎を呼ぶ、というような第16話でした。はやく第17話を読んで、真相を知りたいですね!!
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