後宮で働く猫猫(マオマオ)が、薬師の知識で事件の謎を推理する中華系ミステリー「薬屋のひとりごと」
第2話前編では、猫猫が玉葉妃の“毒味役”として仕事をする様子が描かれていました。この記事では、「薬屋のひとりごと」第2話後編のあらすじと感想をお伝えします。
薬屋のひとりごと【第2話後編】あらすじ「猫猫の事情・壬氏と媚薬」
毒見を終えた後、猫猫は侍女頭・紅娘(ホンニァン)に「皿は銀製のものに替えた方がよい」と進言します。紅娘は笑って、壬氏に言われて今回はわざと銀製のものは使わなかったのだと白状します。壬氏は猫猫を試していたのです。紅娘は、猫猫が薬の知識を持っていること、文字を書けることを言っていたら、もっと給金をもらえていたはずだと言います。猫猫は、人さらいに後宮に連れてこられたことを明かし、自分の給金を減らしてでも人さらいに送られる金額を減らしたかったのだと説明します。事情を理解した紅娘は、わざと猫猫に水差しを渡すそぶりをして、水差しを落とします。紅娘は、笑みを含ませながら、落としてヒビの入った水差しは高いものだったので、弁償代は猫猫の給金から差し引かないといけない、と言います。猫猫は苦笑いをしながら、自分の仕送り分から差し引いてもらうように頼みます。「手続きしておくわね」と紅娘は答え後ろを向くと、木簡にサラサラと何かを書いて猫猫に渡しました。猫猫がもらったのは、毒味役の危険手当で、給料とほぼ同額でした。危険手当であれば、人さらいたちにお金が渡らないため、猫猫は得をしたことになります。猫猫は、ありがとうございますと頭を下げて、退室しました。
猫猫が廊下を歩いて行くのを、翡翠宮の紅娘以外の4人の侍女たちが見ていました。侍女たちは、猫猫の左腕は包帯が巻かれているが、傷と火傷の跡があること、猫猫は口数が少なくうまくしゃべれないのではないかということなどを話しています。彼女たちは、猫猫が親に虐待され後宮に売り飛ばされ、毒味役にされたのだと思い込み、猫猫に同情していたのでした。
猫猫は毒味役の仕事の時以外、仕事がないので退屈していました。本当は後宮内に生えている薬草などから薬を作って実験したかったのですが、勝手な行動はできないため我慢していたのでした。悶々としていた猫猫でしたが、突然壬氏に呼び出されます。壬氏は猫猫に、もらい物の包子(パオズ)を毒見するよう頼みます。包子を半分に割って匂いを嗅いだ猫猫は、包子に催淫剤(さいいんざい・媚薬のようなもの)が含まれていることを指摘します。猫猫は「もらった相手から今晩あたり訪問があるかも」とからかい、退出しようとします。壬氏は猫猫を引き留め、「媚薬を作ってくれないか」と頼みます。猫猫は驚きますが、引き受けたら大好きな調薬ができるので、興奮を隠しきれません。壬氏の意図は分かりませんが、猫猫は「道具と材料と時間があればつくれます」と答えました。
サンデーGX 10月号、本日発売~。
『薬屋のひとりごと』2話目は媚薬!3枚目は個人的に気に入ってる猫猫の表情。 pic.twitter.com/SGxv4VSluX— 倉田三ノ路🍌 (@minozy_k) September 19, 2017
薬屋のひとりごと【第2話後編】感想「さらわれた猫猫がもともといた場所は…?」
猫猫の抱える事情が垣間見えた第5話でした。猫猫は、自分のお給料が下げてでも人さらいたちに渡る金額を下げたかったようで、猫猫が人さらいたちに対して大きな怒りを抱えていることが伝わってきました。さらわれた挙げ句、後宮に売り飛ばされ、自分の稼いだ給金の一部をもっていかれるのは、さぞかし大きな苦痛だろうと思います。猫猫が後宮に来る前にいたところについては、「薬屋をしていたこと」「薬師の師匠がいたこと」「花街に関係していること」程度しかまだ明らかになっていません。猫猫がどういったところで育ったのか、とても気になります。
媚薬を作るように頼まれたときの、猫猫の顔がとても面白かったです。大好物を前にして興奮している犬のような、隠しきれない高揚感が伝わってきました。猫猫は本当に心から薬の実験が好きなんだな、と感じさせられました。そんな大好きな実験でつくった火傷跡や傷跡が、他の侍女たちに“親に虐待された跡”だと誤解されているところも楽しかったです。侍女たちも、ひどい傷跡を見てまさか本人が嬉々としてやったものだとは思わないでしょう。かわいそうな境遇だと勘違いされた猫猫は、食事の際も侍女たちにたくさん食べるようにせっつかれていて、大きな誤解があるものの翡翠宮の侍女たちは優しいな、と思いました。
猫猫は、壬氏に頼まれ媚薬を作ることになります。猫猫はどうやって媚薬をつくるのでしょうか。そして、壬氏は何を企んでいるのでしょうか?第3話が気になります!
コメント