薬屋のひとりごと

薬屋のひとりごと【第2話 前編】あらすじと感想「毒味役は幸運な役職!?」

薬屋のひとりごと【第2話 前編】あらすじと感想「毒味役は幸運な役職!?」 薬屋のひとりごと

後宮で働く猫猫(マオマオ)が、薬師の知識で事件の謎を推理する中華系ミステリー「薬屋のひとりごと」

第1話では、宮たちの連続死亡事件の原因を解明した猫猫が玉葉妃の侍女になったところまででした。この記事では、「薬屋のひとりごと」第2話前編のあらすじと感想をお伝えします。

薬屋のひとりごと【第2話前編】あらすじ「毒味役となった猫猫」

猫猫は、玉葉妃に「私の侍女になってほしい」と言われます。玉葉妃は明るく穏やかな性格ですが、同時に聡明で用心深く、本来は素性の明らかでない女官を侍女にはしない人物でした。 “帝の寵妃”という彼女の立場は、危険な立場でもあったのです。現在、玉葉妃には、上級妃としては少ない4人の侍女が仕えていました。玉葉妃の侍女を増やしたかった壬氏にとって、毒物に詳しい猫猫は利用するにちょうど良かったのです。

猫猫は、寝台付きの部屋を与えられ、寝台の上でゴロゴロしていました。侍女たちの仕事を手伝おうとした猫猫でしたが、侍女の1人に困ったような複雑な表情で菓子を渡され、人手は足りているから、と言われ追い返されてしまったのです。玉葉妃のいる翡翠宮(ひすいきゅう)の侍女たちは働き者で、4人の侍女たちで全ての仕事をまかなっていました。猫猫は寝台に寝転がりながら、菓子をくれた侍女の表情に「同情」があったように感じ疑問を感じます。

しばらく後、猫猫は玉葉妃の食膳の前に座っていました。妃に作られる食事は部屋に運ばれるまでに何人かの手を介しており、毒を入れられる可能性もありました。実際に玉葉妃も過去に2度ほど毒をもられており、当時の毒味役のうち1人には重い後遺症が残ったとのことでした。猫猫は、毒見役専用の下女として送りこまれており、侍女たちはそんな猫猫に同情していたのでした。猫猫は、毒を怖れている割に銀食器を使っていないことに内心でダメ出しをしつつ、色味や匂い、舌においたときのしびれの有無を丁寧に確認していきました。皆が固唾をのんで見守るなか、猫猫は食器を置き、「それらしい毒はありません」と告げました。ほっとする壬氏や侍女たち、玉葉妃。猫猫は丁寧に毒の有無をチェックしていきながら、遅効性の毒では毒見は意味が無い、と内心で思います。また、猫猫は家にいた頃、実験と称し毒蛇に自分の腕を噛ませたり、様々な開発途中の薬を試したり、少しずつ体を毒に慣らしていたので、本来なら毒見には向いていなかったのでした。「ある意味、幸運な役職だな」と思わず頬をゆるめる猫猫に、玉葉妃や壬氏は驚きました。

薬屋のひとりごと【第2話前編】感想「猫猫は狂科学者!?毒味役は適任…?」

猫猫の“侍女”としてのお仕事は、毒味役でした…!驚きましたが、薬や毒に詳しい猫猫の新たな役職としては、なるほど…と思ってしまいました。猫猫を利用する気満々な壬氏をよそに、第4話のはじめの方では猫猫はやることがなく暇そうで、読んでいるこちらとしても不思議に思っていましたが、毒味役にするつもりだったと分かり猫猫の受けた待遇に納得しました。危険な役目だったからこその好待遇だったのでしょう。実際にまともに生活できないほどの後遺症が残った毒味役もいたとのことで、毒味役が命を落とす可能性もある大変なお役目であることがよく分かります。また、玉葉妃が命を狙われる立場にあることにも気づかされました。帝の寵愛を受ける妃ということで、華やかな面に目が向きがちですが、常に人を疑い危機意識をもっていないといけない覚悟のいる立場なのだと感じました。

玉葉妃や壬氏、侍女たちの心配や同情をよそに、猫猫が毒味役の仕事を“幸運”だと捉えているところがとても面白かったです。猫猫の腕の傷跡は生々しく驚きましたが、本人は気にしてなさそうです。彼女の師匠は、猫猫が毒や薬を片っ端から自分の身体で試すので、思わず「狂科学者(マッドサイエンティスト)」と呟いていますが、本当にその通りだなと思いました。そうした実験のおかげで毒への耐性がつき、毒味役の仕事を大きな危険なくこなせるのは何よりですが…。今後も、チャンスがあれば猫猫は危険な実験を続けそうです。

猫猫のお役目が分かり、そして彼女の仕事ぶりや過去の様子ものぞける、楽しい第2話前編でした。猫猫にとっては幸運な役職だったようですが、今後彼女が本当に毒を食べてしまうことはあるのでしょうか…?そして華やかで危険な後宮で、どんな事件に巻き込まれていくのでしょうか…?第2話後編も気になります!

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