薬屋のひとりごと

薬屋のひとりごと【第5話】あらすじと感想「毒に苦しむ梨花妃への猫猫の想いとは…?」

薬屋のひとりごと【第5話】あらすじと感想「毒に苦しむ梨花妃への猫猫の想いとは…?」 薬屋のひとりごと

後宮で働く猫猫(マオマオ)が、薬師の知識で事件の謎を推理する中華系ミステリー「薬屋のひとりごと」
第4話は、幽霊騒ぎの正体が、想い合っている武官に下賜されるために舞う芙蓉妃だったというストーリーでした。この記事では、「薬屋のひとりごと」第5話のあらすじと感想をお伝えします。

薬屋のひとりごと【第5話】あらすじ「病床の梨花妃を看る猫猫」

猫猫は、帝に梨花妃の治療をするように命じられました。梨花妃は、息子の東宮を毒入りおしろいが原因で亡くしてから、自身も床に伏せっていました。猫猫は治療のために、梨花妃のいる水晶宮を訪れます。
猫猫は、梨花妃の治療としてまず食生活の改善から始めました。東宮が亡くなり、高級おしろいに毒が含まれていることが分かってから、このおしろいの使用は禁止され入手できなくなっていました。これ以上毒は入らないため、身体から毒を排出させる食事を梨花妃にとらせることにしたのです。しかし、猫猫が用意した食事は、梨花妃の侍女達に拒否され、猫猫は追い出されてしまいました。猫猫が途方に暮れていると、壬氏がやって来ます。壬氏は侍女達をとりなすと、猫猫に梨花妃を看るよう促しました。猫猫は、梨花妃の肌に例の毒入りおしろいがつけられていることに気づきます。ブチ切れた猫猫は、化粧係の侍女に詰め寄ります。「梨花さまには美しくあってほしいもの」と反論する侍女に、猫猫は平手打ちをし、侍女の上から毒入りおしろいをぶちまけます。梨花さまも喜ぶと思った、と言う侍女に、猫猫は「なんで禁止されたかわかってんのか」と詰め寄り、「誰が自分の餓鬼(ガキ)殺した毒を喜ぶんだよ!」と睨み付けました。

その後、猫猫は根気よく治療を行っていきました。重湯を食べさせるところからはじめ、少しずつ食事の量を増やしました。まともに看病していなかった梨花妃の侍女達に手伝わせながら、梨花妃の身体をふき、清潔さを保ちました。少し経った頃、梨花妃はか細い声で猫猫に「どうしてあのまま死なせてくれなかったのか」と尋ねました。猫猫は、ならば食事をとらねばいい、と言いながら粥の入った匙を梨花妃の前に差し出します。粥を飲み込んだ梨花妃に、猫猫は「粥を食むということは死にたくないからでしょう」と答えました。

2ヶ月ほど経つと、梨花妃はだいぶ快復し、散歩できるほどになりました。猫猫は快復した梨花妃をみて、梨花妃は妃にふさわしい人格を持った方だ、と見直します。梨花妃は、猫猫にまた子どもを授かることができるか尋ねます。帝のお通りがあったとしても、玉葉妃には勝てないと肩を落とす梨花妃。猫猫はそんな梨花妃に、昔妓女達から聞いた、梨花妃の美しい巨乳を活かせる秘術を教えて、水晶宮を去りました。その後、玉葉妃のいる翡翠宮では、一時帝のお通りが極端に減ったのでした。

薬屋のひとりごと【第5話】感想「“身体が生きようとしている”ということ」

毒入りのおしろいによって苦しめられていた梨花妃でしたが、無事に快復したようで何よりです。我が子を死なせてしまい、帝の寵愛も失ったと落ち込んでいた梨花妃でしたが、最後には帝の寵愛も戻ったようでホッとしました。猫猫が教えた、帝が翡翠宮に通わなくなるほどの秘術がどんなものだったのか少し気になりますが…。我が子が亡くなり辛かったと思いますが、幸せになってほしいと思います。
梨花妃の侍女が、梨花妃に毒入りおしろいを使い続けていると気づいたときの、猫猫のブチ切れ方が凄かったです。迫力満点で、読んでいるこちらも身がすくみそうでした。あまりの剣幕に、いつも余裕そうな壬氏でさえポカンとしていて、その様子が面白くもありました。普段は淡々としている猫猫ですが、それだけ許せない事だったのだと思います。人に対して冷たく割り切っているようにも感じられる猫猫ですが、内心では人の命や健康を凄く大切に思っていることが伝わってきました。自分の餓鬼を殺した毒を誰が喜ぶんだ、と怒る猫猫の姿から、猫猫が我が子を亡くした梨花妃の苦しみを痛いほど理解していることが分かり、ぐっときました。
また、あのまま死なせてくれたら、と言う梨花妃への、猫猫の「粥を食むということは死にたくないからでしょう」というセリフも心に響きました。梨花妃も「そうか…」とその言葉をかみしめていて、梨花妃の快復にもつながる言葉だったのではないかと思いました。身体が生きようとしていた、ということは、生きる希望や勇気につながるような気がします。
猫猫のセリフがぐっとくる第5話でした。梨花妃も快復し、後宮もますます華やかになったと思います。第6話も楽しみです!

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