薬屋のひとりごと

薬屋のひとりごと【第9話】あらすじと感想「園遊会での毒入りスープと侍女達のいじめ」

薬屋のひとりごと【第9話】あらすじと感想「園遊会での毒入りスープと侍女達のいじめ」 薬屋のひとりごと
薬屋のひとりごと【第9話】あらすじと感想「園遊会での毒入りスープと侍女達のいじめ」

後宮で働く猫猫(マオマオ)が、薬師の知識で事件の謎を推理する中華系ミステリー「薬屋のひとりごと」
第8話では、里樹妃が青魚を食べられなかった理由が、アレルギーであったことが分かりました。この記事では、「薬屋のひとりごと」第9話のあらすじと感想をお伝えします。

薬屋のひとりごと【第9話】あらすじ「侍女達の里樹妃へのいじめ」

園遊会の翌日、支度をして玉葉妃のもとへ行くと、高順が猫猫を待っていました。高順は、壬氏から毒入りスープの残りを預かってきていました。何か調べろ、ということだと察した猫猫は、スープをじっくりと観察します。猫猫が高順に、器を素手で触ったか尋ねると、高順は素手では触れずに布にくるんで持ってきたと答えました。それを聞いた猫猫は、何か思いついたようで、準備を始めました。

猫猫が用意したのは、綿と粉、そして筆です。猫猫は丸めた綿を使い、器用に粉を器全体にまぶすと、筆で余分な粉を落としていきました。すると、器に白く指紋が現れました。食器磨き係は、食器が曇らないように銀食器を素手で触ることはしないので、指紋は磨かれた後に食器を持った人間のものだと推測できます。細かい指紋は判定できませんが、食器をどのように持ったかは分かる程度に、跡が残っていました。猫猫は、器を触ったのは4人だと言います。スープをよそった者、配膳した者、里樹妃の毒見役、器の縁を触った誰か、の計4人です。高順は、なぜ毒味役が触ったのか眉をひそめます。猫猫は、里樹妃の毒味役が、里樹妃の食べられないものを知っていてわざと玉葉妃と里樹妃の配膳を入れ替えた、「嫌がらせ」だと答えます。驚いた高順は、知っていることを聞かせてください、と猫猫に言います。猫猫は、あくまで憶測だと前置きした上で、「園遊会の里樹妃の衣装を覚えていますか?」と尋ねました。

園遊会で、里樹妃は濃い桃色の衣装を着ていました。玉葉妃と被っている色であり、普通なら侍女は他の色の衣装を進めるか、妃に準ずる衣を着ます。しかし、里樹妃付きの侍女は白い衣を着ており、里樹妃が浮いた感じになっていました。通常、侍女は主を立てるため地味な格好をするもの。園遊会の日、里樹妃の侍女達と阿多妃の侍女達がもめていましたが、阿多妃の侍女達は、里樹妃の侍女達をいさめていたのかもしれません。
器の跡から猫猫は、犯人は縁を抑えながら毒を混ぜたのではないか、と言いました。高順は猫猫に、なぜ壬氏が尋ねたときに毒味役をかばったのか、と尋ねます。猫猫は目を伏せて、侍女の、ましてや毒味役の命は軽くたやすいものです、と答えました。高順は「壬氏様にはうまく説明しておきます」と言いました。

その夜、高順は壬氏に、事のあらましを説明しました。壬氏は「内部犯だよなあ」というと深いため息をつきます。壬氏は昨日の騒ぎからその処理で眠る暇も無いほど忙しいらしく、「思考を放棄したい」と言うほどグダグダになっていました。高順は、「素が出てきてますよ」と言い、かんざしを挿したままだと指摘します。高順は、「隠れていたのでご身分に気づく者はいないかと」と言い、かんざしを雑に扱う壬氏を諫めます。高順が退席した後、壬氏は「…早く仕事終わらすか」と再度ため息をついたのでした。

薬屋のひとりごと【第9話】感想「侍女達のいじめがなくなりますように…!!」

里樹妃の侍女たちが、里樹妃に何をしていたのか…。悲しくなるような、腹立たしいような、恐いような、色々な感情になる第9話でした。たった14歳の里樹妃が敵だらけの後宮で生きていくために、侍女達は信頼できる存在でなければならないのに、その侍女達からもいじめられていて、読んでいるこちらも胸がぎゅっとなるような思いでした。里樹妃は嫌がらせにどこまで気がついているのかは分かりませんが、陰で人がコソコソと笑っているのは、案外隠そうとしていても分かるものです。阿多妃の侍女達と里樹妃の侍女達のもめ事も、単にお互いにいがみあっているだけかと思っていましたが、阿多妃の侍女達が里樹妃の侍女達の行動を諫めていたのだとしたら、見方が大きく変わりそうです。嫌がらせでアレルギーのある食べ物も食べさせられてしまい、危険な目にあった里樹妃が、これ以上いじめられないように願うばかりです。

第9話の最後では、壬氏の普段見ることができないようなグダグダな姿を見ることができました。普段、妃や侍女達の前ではキラッキラな壬氏ですが、こういった一面も持っていたようです。壬氏も人間なんだなと感じさせられました。「身分に気づいた者はいない」「かんざしは大切なもの」といった気になるワードもいくつか出てきました。壬氏は一体何者なのでしょうか??何かまだ明らかになっていないことがありそうです。普段とは違うギャップがあって、素の壬氏は可愛らしかったです。
里樹妃がどういう扱いを受けているのか、壬氏の普段とは違う一面など、新しい情報が盛りだくさんな第9話でした。園遊会で起きた事のあらましは分かりましたが、誰が何のために毒を盛ったのか、謎は深まるばかりです。第10話で解明されることを願います!!

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